0から100を作っていきます

高校ラグビーのキャプテンで元気で明るく情熱のある仲山青輝(はるき)君(17)は、大学の経済学部への進学を目指して準備をしています。そして、将来は会社経営という大きな夢があります。いろんな職業を模索して自分がなりたいのは、アスリート、企業家、冒険家とたどり着いたそうです。その3つには共通点があります。
「どれも0から100を作る道です。大きな目標のために全てを捧げて、死ぬまで努力するというのが人間を価値ある存在にするのではないかと思います」と話す青輝君。
「大学の経済学部に進学し、大学院まで卒業して経営コンサルタントになりたいです。企業の手伝いをして名声を上げ、融資ではなく投資が得られるようにしたいです。それで大きな会社を立ち上げ、倒産があってもその次に向かうプロセスを踏んでいきたいです。会社を立ち上げたら終わりではなく、ずっと挑戦する冒険家として仕事もやりたいです」
会社経営者が発信するリアルな現場の情報を得ながら勉強もしている青輝君の夢に「冒険家」があるのは、自分だけの哲学があったからです。

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そんな壮大な夢を抱いて、受験やこれからのために集中力や直観力、メタ認知力などを鍛える脳教育トレーニングをやっています。それは技術ではなく、普段とは違う領域の脳を使うこと。ブレインスクリーンの練習や呼吸で体内の気エネルギーを下腹に下ろす練習で集中力が向上しているという。

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もともと積極的で自信もあるタイプですが、彼の姿にはリラックスした集中、安定感のある情熱のようなものが見えてきます。素敵な冒険家に向かって着々と突き進んでいくでしょう。

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「a dream year project」自分の夢と進路を設計する日本ベンジャミン人間性英才学校 品川玲子校長インタビュー

品川玲子校長

1.セミナーで、日本ベンジャミン人間性英才学校(以下、ベンジャミン学校)1期生の発表がありましたが、生徒たちの変化をどうご覧になっていますか?

4月の入学式から約6カ月間、それぞれ大きな成長があったと思います。定期ワークショップや国際交流プログラムなどを通して、何より自分の考えや気づきを表現する自己表現力とコミュニケーション能力が向上したのが見えます。自ら選択して進行しているベンジャミンプロジェクトでは、自分がやりたいことを実践する過程で自信がついたと思います。ベンジャミン学校が目標としている内面の成長、人間性の成長は、目に見えないし評価できるものでもないので認識できないこともあったりしますが、今回のセミナー発表のようなきっかけがあって、保護者、メンター、先生方みんなが生徒の成長を感じることができました。発表したのは一部の生徒ですが、今回の発表だけでも自分を克服して成長できる大きなきっかけになったと思います。

 

2.夏休み明けの9月に中高生の自殺率が高くなるという調査がありましたが、このような青少年のメンタル面での代案については、どうお考えですか?

自殺以前の、イジメ、暴力、引きこもりなどメンタルの問題が増えている中、代案になる教育の変化は先進教育を参考にする必要があると思います。日本の学習能力はOECD国家のトップの水準で素晴らしいのですが、青少年のメンタル面で多くの問題を抱えています。全面的な検討と根本的なシステムの変化が必要ではないかと思います。成績で評価される競争システムでは、なぜ勉強をするのかに対する根本的なモチベーションが与えられないのではないでしょうか。受験は過度なストレスやメンタルの問題の原因になっています。国家競争率を高めるためにはなくてはならない過程だという考えもあるでしょうが、デンマークやアイルランドを見ると必ずしもそうではないことが分かります。

30~40年前には、アイランドはイギリスの植民地で国力も弱い国でした。過度の競争によるメンタルの問題が深刻だったので教育の根本的な変化を起こすために作ったのがトランジションイヤーでした。成績を上げるために評価したりチェックする環境ではなく、生徒が夢を見つけられる環境と時間を与えたことがポイント。将来どんな人になりたいのか、何をしたいのかに対する根本的なモチベーションを与えることです。1年間テストを行わず、自己主導型でプロジェクトを立てて実践し、発表したり、音楽や芸術、趣味、ボランティアなど社会体験活動を通して進路を模索し、設計する時間を与えました。初めはモデル学校で試行して学業成果も評価し、学習能力も向上したという結果を受けて全国80%の学校に導入しました。メンタルに関する問題は根本的な理由への洞察が必要だと思います。青少年が幸せでない理由は何でしょうか? 勉強自体が嫌いなのではありません。根本的なモチベーションを与えられなかった私たち大人の責任ではないでしょうか。そういう責任を痛感して、アジア初のトランジションイヤーを導入したのがベンジャミン人間性英才学校です。

ベンジャミン学校で最も基本としているのが体力です。ベンジャミン体操12段というトレーニングで体を鍛えることによって自分の内面の力を育てていきます。これは体力、心力、脳力(精神力)をひとつにする脳教育の哲学と方法論に基づいた大事な課程です。そして、誰かの役に立つ人間、弘益人間になるという志を持つことで障害を乗り越えて頑張れる力が湧いてきます。そういう部分を高めることで青少年のメンタルの問題解決に役立つと思います。

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3.フリースクールやオルタナティブスクールなど様々な教育がありますが、ベンジャミン学校は他とどう違いますか?

ベンジャミン学校は一般の学校とは違う明確な目標と特性を持つオルタナティブスクールに近いです。しかし、1年休学して夢と進路を設計する課程ですので、広くはフリースクールと見ることもできます。

ベンジャミン学校には5つがありません。教科授業もテストも、成績表もない、宿題もなくて校舎もないのです。オンライン環境とワークショップで交流し、コミュニケーションを図っています。

ベンジャミン学校を一言で表現すると「a dream year project」。自分の夢と進路を設計するマネージャーとして成長できる学校です。このような教育システムにはベンジャミン学校提唱者の一指李承憲先生の哲学が入っています。生徒一人ひとりの脳に答えがあるという哲学です。教えるのではなく、自ら模索して選択して創造するプロジェクトを体験していきます。明確な夢がある生徒も、そうでない生徒も入学しています。山登り、自転車旅行、野菜栽培など、それが何であってもやりたいことを思いっきりやる環境を提供することが一番大事です。そこから夢と進路を探すことになります。地元の様々な分野の専門家のメンターが生徒の成長をサポートしていますが、それがベンジャミン学校の特徴であり、評価されている部分でもあります。そして、様々な形の社会活動やアルバイトの経験もしています。

言語、文化、国家の枠を超えた国際化環境でグローバルリーダーシップを育てる教育と交流も提供しています。今は国家競争力を高めるためにもグローバルな体験と交流が大切です。英語を早くから教育させるところが多いですが、だからといって英語がしゃべれるようになるかと言えばそうでもありません。国際化された環境の中で外国語を使いたいというモチベーションを与えることが大事です。そして「地球村に暮らしている」「私は地球市民だ」というアイデンティティを持つようになります。そういう意味でベンジャミン学校は地球市民学校とも言えます。ベンジャミン学校が提供している国際キャンプや国際ワークショップ、国際プロジェクト、国際大会やカンファレンスへの参加によって、生徒の意識が成長しています。ベンジャミン学校は、地球市民教育というコンセプトと哲学を教育理念にしており、それに基づいてカリキュラムを編成・実施しています。

4.ベンジャミン学校に入学するにはどんな資格が必要ですか?

15~20歳まで入学が可能です。小3~中3はベンジャミンジュニア課程が別途あります。 20~29歳まではベンジャミンギャップイヤー課程もありますので年齢にあわせて参加できます。今年度中学校卒業予定者から来年4月の入学対象者になります。自分がやりたいことを見つけたいという夢や希望がある人、ベンジャミン学校の趣旨に賛同して自ら選択し、保護者の同意があれば誰でも入学できます。

5.これからの日本、世界の教育の方向性は?

一番大事な方向性は地球市民教育ではないかと思います。国連総会でも持続可能な地球社会を築く核心的なテーマとして地球市民教育を選択しています。その理由は、単なる寄付や支援活動だけでは限界を感じているからだと思います。飢餓に苦しむ国のことを自分のことのように感じて共感する、そのような意識の転換が必要です。最優先すべき教育の変化、方向性は、地球市民教育だと見ています。
ベンジャミン学校は地球市民学校という観点から、言語、文化、国を超えた「私は地球市民だ」というアイデンティティの確立が教育の根本だと考えています。
そして、教育の主体の転換が必要だと思います。何を学び、何を教えるのかをこれまで政府、学校、教師が主導してきましたが、方向を変えて教育の主体が生徒になるべきです。一人ひとりが自分の才能、可能性、進路、夢、未来を設計できるように方向を変えていくことが、日本と世界の進むべき教育の方向性ではないかと思います。また、アイルランド、デンマーク、アメリカの教育先進モデルも参考にする必要があります。アメリカのオバマ大統領の娘がギャップイヤーを選択したことが話題になりました。ハーバード大学でもギャップイヤーを行っていますね。自分の時間を持って社会経験をたくさんしたほうが良いですし、そんな人を企業も歓迎しています。教育の世界的な変化を導入するモデルに、ベンジャミン学校がなればという思いとともに、これからの教育の変化に少しでも役に立てたらと思っています。

日本ベンジャミン人間性英才学校1期生、グローバルメンタルヘルスセミナーで発表

9月10〜11日、大阪と東京で第3回グローバルメンタルヘルスセミナーが行われました。
10日は大阪大学のコンベンションセンターで、11日は東京大学の弥生講堂で行われた
セミナーに2日間で約600人が参加しました。

セミナー第1部は、「第2の脳(腸)から始まる体と心の健康」をテーマに、
日本を代表する腸の専門家である辨野義己氏(大阪会場)と藤田紘一郎氏(東京会場)の
特別講演が行われ、第2部は「青少年のメンタルヘルスケアと脳教育」をテーマに行われました。 日本ベンジャミン人間性英才学校の品川玲子校長は「脳教育で青少年に夢と希望を」というテーマで講演し、ベンジャミン学校を紹介しました。

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続いてスピーチでは、日本ベンジャミン学校1期生5人と韓国ベンジャミン学校3期生2人が壇上に上がり、ベンジャミン学校に入学したきっかけと入学後の変化、今後叶えたい夢などを発表しました。参加者は、生徒たちの発表に励ましの大きな拍手を送りました。

 

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♦ 小林セナさん(日本ベンジャミン学校1期生)「選択すれば、成し遂げられる」
「他人から認められたい」「愛されたい」という願望がとても強かったのですが、脳教育によって自分をありのまま受け入れて、眺められるようになり、自分で選択して調節する力がつきました。今は、人のために何かしたいと思えるようになり、ボランティアに興味を持つようになりました。

 

 

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♦ 竹井彩さん(日本ベンジャミン学校1期生)「助けたいという思い」
人の心の中にある良心が回復したら、自分だけでなく皆がうれしく幸せになれると思います。私は4月に地震が起こった熊本にヒーリングライフ100個を寄付しました。地震で被害に遭われた方々が少しでもストレスを解消して元気を取り戻せることを願っています。

 

 

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♦ 松本彩人君(日本ベンジャミン学校1期生)「私が思う人間性の回復について」
シャイで人と話したり、目立ったりするのが苦手だった私は、ベンジャミン学校に入学した後、私の中に眠っていた本当の自分の姿、子供の頃のような明るく積極的な姿に戻ることができました。これが人間性回復だと思います。私もポジティブなエネルギーを周囲に送りたいと思います。

 

 

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♦ キム・ヒョゼさん(韓国ベンジャミン学校3期生)「新しい私に出会った」
私のベンジャミンプロジェクトは、徒歩プロジェクトでした。徒歩プロジェクトをしながら、力が入りすぎてあきらめたくなった瞬間に、一緒にプロジェクトをした友人が「できる!」というエネルギーを送ってくれて達成できました。これからは私も周りの人に力になって、地球にも希望になる人になりたいと思います。

 

 

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♦ キム・ゴンウ君(韓国ベンジャミン学校3期生)「挑戦する青年は楽しい」
日本に来る前、韓国で7つの山を越える自転車プロジェクトをしました。15日間続いた強行軍の中で自分自身の心を眺めることができ、大変なことの中で肯定的に選択する方法を学びました。ベンジャミン人間性英才学校に入学していなければこんな機会を持てなかったと思います。

 

 

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♦ 真坂海生君(日本ベンジャミン学校1期生)「Change My Life」
ベンジャミンプロジェクトの富士山登山とニューヨークで開催された国際ブレインHSPオリンピアード大会参加で、世界の若者に必要な教育は、ベンジャミン人間性英才学校で学ぶ脳教育だと思いました。ベンジャミン学校に入学させてくれた両親に感謝します。

 

 

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♦ 小林奈津希(日本ベンジャミン学校1期生)「私と脳教育」
高校卒業後、大学進学を控えていたとき、ベンジャミン学校に出会いました。将来に不安と恐怖を抱いていましたが、ベンジャミン学校入学後、体が元気になって、自己表現力も高まりました。
私の目標は、来年までに祖父母の家の空間をデザインするプロジェクトをこなすことです。

 

◈日本ベンジャミン人間性英才学校の2期生募集:9月25日頃の予定です。

「自分の枠を超えながら頑張っていきたい」 小林奈津希さんの成長ストーリー

「高校卒業を目前に控えた春。大学進学先が決まっていた私は将来に対するぼんやりとした不安を抱えていました。
このまま何がしたいということもなく大人になることへの不安です。
第一志望の大学に落ちた後、国立の後期試験に受かってようやく腰を据えた状況で、私は何を理由に自分が勉強をするのか分からなくなっていました」
と話す小林奈津希(18)さん。

日本ベンジャミン人間性英才学校の入学を決めたのはそんな時だったそうです。

「ベンジャミン学校では生徒一人一人が自分のプロジェクトをもって活動します。
その為には自分で目標を設定し、計画を立て、実行する必要があります。
さらには問題解決能力やコミュニケーション能力、プレゼンテーション能力も
重要になってきます。この力はこの先の人生できっと必要になるし、
なにより今の状況を打開する鍵になるかもしれないと思いました」

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奈津希さんは高校1年生の時、冷え性で便秘や鼻炎があり、
体質改善のために母に連れられて行ったヨガ教室で出会った先生から脳教育を学びながら変わっていきました。

「その当時の私は暗い性格で、否定的な情報にこだわっていて
いつも不満を抱いていました。自分の本音を他人にぶつけることが怖く、挨拶もできないし、困っている時に人に助けを求めることもためらっていました。
しかしトレーニングを重ねるうちに体の調子も良くなり、同時に気持ちの余裕も生まれてきたのです。
自分の体や感情を客観視できるようになり、いつも混乱していた頭が整理されていくような感覚でした。それだけではありません。
これまで人と比較し、自分を押し殺して周囲に行動を合わせていた自分から周りを気にせずに自己表現し、行動できる自分へと変化していきました」

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そして、周りと違う道を選ぶことに不安を感じつつも、
大学を1年間休学してベンジャミン学校に入学することを決心しました。
奈津希さんはベンジャミン学校に入学した当初は、プロジェクトを決めかねて苦しんだそうです。

「5月にコンビニのバイトを始めるまでは一人だけ、社会から孤立したような感覚でした。
しかし、毎月のベンジャミンキャンプで他の生徒の変化を見ることができました。
4月の時よりも表情が明るくなっていたり、自信を持てるようになっていたりと少しずつ良くなっていく空気を感じました。
私自身も毎週の脳教育の授業、ベンジャミン体操12段の練習で
目標をもって心身を鍛えることや、演劇のワークショップなどを通して自分を自由に表現することを楽しむようになりました」

8月、奈津希さんはニューヨークの国連本部で行われた青少年のメンタルヘルスについてのカンファレンスを見学。
国連での発表を聞き、世界中に脳教育が広まっているのを肌で感じることができたとのこと。
そして同じく8月に行われたベンジャミン日韓合同ワークショップでは、韓国の生徒たちと触れ合うことで、自分とはまた違った考え方を知ったそうです。

「ワークショップの中で、初めて訪れる町の人に自然治癒力の大切さを伝える活動もしました。引っ込み思案な私にとって初対面の人に話しかけることはとても勇気のいることでしたが、思いを伝えて人々の優しさに触れることができ、なによりも人と話すことの楽しさを知ることができました」

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奈津希さんの今後の課題は、2月に向けて自分で決めたプロジェクト
「空き家になっている祖父母の家の空間をデザインする」

「祖父母の家は今の私の住まいからは遠く、時間も限られています。両親の協力も必要ですし、簡単ではないと思います。
しかし、困難が生じるその時々で自分の枠を超えながら頑張っていきたいと思います」

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奈津希さんのプロジェクトが成功しますように。

「選択すれば、成し遂げられる」 ―今なら心から信じることができます 小林セナさんの成長ストーリー

「一度 『こうなりたい、これがしたい』と思ったとしても、
思っただけで結局行動に移さず終わったり、
頑張ったけれど挫折してしまったり…」
今まではそういう事が多かったと話す小林セナ(18)さん。

大学受験の時、1日中食事をする間も寝る間も惜しんで勉強をしていましたが
夏休みに入ってしばらくして突然勉強を一切しなくなったそうです。

「勉強することが怖くなってしまいました。
ペンを見るだけで手が震えるほどで…
結局そこから立ち直れず、逃げてしまいました」

でも、なぜそうなってしまったのか。
日本ベンジャミン人間性英才学校に入ってわかったと話すセナさん。

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「私はこれまでずっと、『他人から認められるための勉強』しか
してこなかったのです。だから、挫折してしまい、逃げてしまいました。
誰かを気にしてした『選択』には
脳は十分に力を発揮しないのだと気付きました」

「他人から認められたい」「愛されたい」という願望が強く出るのは
「自分で自分を認めてあげられていない証拠」なのだと気づき、
自分の長所短所をまるごと全部受け入れられるようになりました。
それはベンジャミン学校で、自分と向き合う時間と余裕ができたからからだといいます。

 

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「もちろん今も認められたい、愛されたいという感情でいっぱいになる時は多々ありますが、昔と今で違うのはそんな自分の心の状態を眺められるようになったことです。そうすることで、自分自身でちゃんと自己修正できるようになりました。
それが1番大きな変化だと思います」

一度どんな自分も受け入れたとき、人に求めてばかりだったのが
人の為に尽くしたいと思うようになり、それを行動に移せるようになったそうです。
「まず家族の役に立つことをしようと思い、料理や家事を
嫌がらずするようになりました。あと、周りの友達や先生に対しても
とても穏やかな気持ちで接することができるようになりました。
それまでは愚痴や言い訳がとても多く、行動に積極性がありませんでした。
しかし、自分と向き合い、受け入れるという習慣をつけることで変わりました」

 

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セナさんは今、「ボランティア」に関心を持つようになり、定期募金を始めたり、
韓国のベンジャミンギャップイヤ―が作ったボランティアグループに参加したり、
来月には長野県へ農業のボランティアをしに行く計画をしています。

「選択すれば、成し遂げられる。
今なら、心から信じることができます」
自ら選択した計画をぜひ成し遂げてほしいですね。

 

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これが人間性回復だ~本来の自分を取り戻した松本彩人君の成長ストーリー

シャイで人と話したり、目立ったりするのが苦手だった松本彩人(16)君は、日本ベンジャミン人間性英才学校に入学して自分の中に眠っていた本当の自分と向き合えたと言います。その変化は入学前から始まっていたそうです。日本校入学式の1カ月前に韓国で行われた国際入学式とキャンプに参加した時に、個性の強い明るい仲間たちと交流したのがそのきっかけ。そのとき彩人君は、小さい頃はもっと明るくて誰とでも話せて、自分らしさを出せていたと思い出しました。成長するにつれていつの間にか自分らしさを自分で押さえつけてしまっていたんだと気付いたそうです。キャンプで彩人君が友だちに「トランプをして遊ぼう」と声をかけたことが「親の会」で話題になり、感動して涙を流す人もいました。

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その後の変化について彩人君は、
「自分の中から力が湧いてくるような感覚でした。特に良いことがあった訳ではないのですが、なぜかすごく心が軽い感じでした。頭が冴えているような気がして、その後、学校の授業にも集中できました。たぶんベンジャミン学校の友達の良い影響を受けて自分で押さえつけていた自分らしさがちょっと解放されて、締め付けられていた心が楽になったのだと思います」と語りました。

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この学校なら今までとは違う自分になれると思って入学を決めた彩人君は、積極的に様々な体験をしています。自分のベンジャミンプロジェクトで岐阜から三重まで自転車で旅をし、いろんな人に出会って活発に動くことで脳が目覚め、恥ずかしさを自然に忘れる状態まで体験しました。

そして中央ワークショップで、生徒たちとグループで街に出て健康法を伝えるボランティアをした時の輝く自分の変化を彩人君はこう語ります。
「出会った人に自分から積極的に働きかけられました。無理して行動していた訳ではないんです。小さい頃の誰とでも積極的にしゃべっていた、恥ずかしさなどなかった自分に、そのとき戻っていました。これが人間性回復なんだなと実感しました。そんな自分に戻してくれたベンジャミン学校に感謝します」

疎通する力を活かして夢に向かう

小学生の頃からイルカが大好きでドルフィントレーナーを目指している長澤波香(20)さん。夏休みや春休みには水族館で見習いとして働きながらドルフィントレーナーになる準備をしています。しかし、ドルフィントレーナーは狭き門だとか。水族館で働き始めたもののそこにはイルカがおらず、モチベーションが下がったことも。そんなときに、夢を叶えた人の話を聞きたくて、俳優とナレーターのプロからオンラインメンタリングを受けました。そこでプロの道の厳しさと自分を信じて夢を諦めないことを学び、仕事へのマインドが変わりました。

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波香さんのプロジェクトは、日本全国の水族館めぐりをして、その水族館ならではの展示の工夫やイルカショーの特徴をレポートすることです。写真を撮り、海の生き物の強さや美しさで魅せる自分流の水族館ガイドブックを作成中の波香さんは、
「方法に正解はないと分かりました。展示している魚は同じでも、魚の数の違いや別種との混泳等、その園館なりの展示をしています。飼育環境が外か室内かの違い、生活場所の構造の違いなど、多くの特徴がありました。それを見て疑問に思うことや面白いと感じるものが多数あり、良いものは取り入れたいと思います。こういう楽しさがあるから、水族館めぐりはやめられません」と話します。

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中央ワークショップに参加した8月も波香さんにとって良いターニングポイントになりました。ためになる有意義な内容はもちろんのこと、仲間との交流がなにより楽しかったそうです。それが良い刺激なって何かチャレンジしてみようと思うようになったとか。次回のワークショップも楽しみにしていて、12月に韓国でワークショップが行われたら参加するといいます。

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人とのコミュニケーションが好きで、それを何より大切にしている彼女が、いつかイルカと素敵なショーで多くの人々に喜びをプレゼントしてくれる日が楽しみです。

すべてを成長に変える力

「日本ベンジャミン人間性英才学校に入学してから、やる気が湧いてくることが多く、自分から努力しようと思うようになったことが一番の変化です」と自分の成長について語る高木玲生君(15)。
やる気が湧いてきたというのは、韓国で行われた国際入学式、日韓共同徒歩プロジェクト、韓国での中央ワークショップ参加とホームステイ、街でボランティアやへそヒーリングなどを行った時のことで、実は自分で選んで活発に国際活動をしています。

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玲生君を信じて見守っている両親はそんな息子を見て、「今までは親にやらされて動くことが多かったのですが、ベンジャミン学校に入ってからは自分がやりたくて始めることが多くなりました。引越しが多くて一緒に何かをできる友達が少なかったのですが、今は仲間意識で大きく成長している感じがして嬉しいです。徒歩プロジェクトの途中、名古屋空港で会った時に息子が言った『ありがとう』の一言は本当に感動でした」と言います。

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玲生君は職業体験活動としてコンビニでアルバイトもしています。店長は「真面目で絶対に遅刻しない、仕事もよく覚える優秀な子」と評価し、日韓共同プロジェクトで約3週間の期間休んだことに対しても教育課程を理解してくださり、配慮してくださいました。

 

運動神経が良い玲生君は個人プロジェクトとして気功家のメンターの指導を受け、気功の基本技を練習しています。12月には大阪の仲間と共同で発表会を準備しています。国際活動ではまともに言葉が通じなくても心で通じて仲良くなれましたが、これから仲間たちとより深い話をするために韓国語も勉強しています。

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普通学校、フリースクール、そして日本ベンジャミン人間性英才学校といった様々なタイプの学校経験がある玲生君は、「普通学校は、休み時間が短いけど勉強は真剣に受ける感じ。フリースクールは、楽しむ時間が多くて勉強は教室で受けるのもあるけど、家で勉強するのが中心な感じ。日本ベンジャミン人間性英才学校は、授業はあるけど楽しい時間がいっぱいあって気楽に続けられる感じ」と同年代にも大人にも分かりやすい分析をしています。

様々な活動に挑戦しながら、葛藤も不安も成長に変えていく彼の姿は輝いています。

 

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独自の世界を広げています!

日本ベンジャミン人間性英才学校1期生は全国から生徒が集まっています。沖縄の荻田紘三君(16)は、三重県志摩市で行われる中央ワークショップに参加するため、他の生徒より少し長い旅をしている、素敵なプロセスを踏んでいます。

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「入学してからベンジャミン体操12段をほぼ毎日やって筋力がつきました。最初は『ムリだ』とか『疲れた』とか言ったりしたこともありましたが、それでも続けているうちに、最近は『できそう!』と言えるようになりました。そして、自分の人間性が明るくポジティブになったことが一番大きな変化です」と話す荻田君。経済の勉強と小説を書くという2つのプロジェクトを進行しながら独自の世界を広げています。

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テレビで経済専門家の話を聞いて経済に興味を持つようになった荻田君は、オンラインメンター授業で経済に関する勉強を個別に行っています。内容が難しいものの、荻田君は16歳とは思えないほどの専門知識をすでに習得したのか、メンターからの株に関する質問や株価予想の質問にも、しっかりとした答えと解析をするなど、大人の対話ができています。メンターはそんな荻田君に、優秀な人だと言い、経済だけではなく公認会計士が将来の夢である荻田君の進路から人間性の面まで幅広くメンタリングをしています。

荻田君のもうひとつのプロジェクトは小説。単なる小説ではなく、ホラー小説を書きたいとか。ホラーを選んだことには特別な理由があります。一番の理由はもちろんホラーが好きで、大衆にも人気があるからですが、もうひとつ深い理由があります。ホラーは社会問題などを扱う芸術ジャンルでもありますので、貧困、差別、人間性喪失などの現代の現実をホラーというツールを通して証明したいと言います。

公認会計士になるための進学計画も明確にもっている荻田君は、2年後からは株を始める計画です。彼の充実した一日一日で作られる未来が楽しみです。

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日本舞踊で自信がついた!

8月に行われた第3回中央ワークショップで珍しい発表がありました。それは、菊地景華さん(20)の日本舞踊。美しい衣装に身を包み、扇の舞を披露した景華さん。この日参加した同級生や韓国ベンジャミン学校の生徒、教師全員に伝統美と感動をプレゼントしました。

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日本舞踊を自分のプロジェクトに決めたのは、ある日母親に誘われて温泉に大衆演劇と日本舞踊を見に行ったことがきっかけでした。そこで日本の美に目覚めた景華さんは、前から自分のことを自由に、自信を持って堂々と表現したかったので、日本舞踊ならそれができると思いました。メンターとも不思議な縁が感じられる出会いをいただき、知り合いの紹介で世界的な日本舞踊家のレッスンを受けることになりました。

 

5月からレッスンを始め、浴衣や着物を着る練習と作法の勉強もしながら、熱心に舞踊の練習をしています。12月には大阪で他の生徒たちと共同発表会を企画しており、その公演を目指して、よりレベルの高い舞踊の練習が始まったといいます。日本の美に一目惚れした感動を他の人にも分かち合うために、来年は町の老人ホームでの発表会も企画しています。

 

アルバイトもしながら本気で舞踊をする菊地景華さんの声は自信に満ち、自己表現も豊かになりました。それはベンジャミンプロジェクトで結んだ日本舞踊とのご縁と、始めて3カ月で人前で発表することを決めて練習した実行力から必然的に生まれた結果ではないでしょうか!

 

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